2020年2学期に受講した「入門線型代数 ’19」の講義雑感です。
講義概要
線型代数を初めて学ぶ人向けの講義である。予備知識は特に仮定しない。平面や空間といった素朴な概念から始め、数ベクトル空間を定義する。その後行列の概念を導入する。このとき、連立方程式の解法といった親しみやすい事柄の復習を通して、行列の演算を解説する。そして行列式、逆行列の求め方を学ぶ。また空間から空間への線型写像、部分空間の種々の性質をみる。これらを通して、行列の階数、あるいは空間の基底、次元がどういうものか解説する。さらに固有値、固有ベクトルを定義し、基底の変換を解説する。いわゆる数ベクトル空間について講義し、抽象的、公理的な議論はなるべく避けるようにする。
授業の目標
平面や空間といった素朴な概念を、数ベクトル空間としてとらえることから始める。また連立方程式の解法を、行列を使って解く方法を学ぶ。また、行列式、逆行列の求め方を理解する。また、線型写像、線型空間とはどういうものか解説する。さらに、ベクトルの線型独立、そして空間を構成する基底を学び、さらに空間の大きさを測る次元とはどういうものか学ぶ。次に基底の変換を解説し、これにより、座標の表示がどのように変わるかを理解する。合わせて固有値、固有ベクトルを解説し、基底の変換に応用する。
履修上の留意点
この授業は初めて線型代数を学ぶ人向けの授業である。したがって予備知識は特に要求しない。しかし数学にいくらかの親しみをもっていればありがたい。より入門的な数学の講義、例えば「初歩からの数学」を履修していればなおさらいい。
講義雑感
試験概要 | |
試験結果 | B |
持ち込み | 在宅 |
難易度 | B+ |