「教養のある人」という言葉を聞いてどのような印象をお持ちになるでしょうか。博学、知識豊富、豊かな知性・・・人によって感じる印象は様々でしょう。そんな「教養」を身につけるための1つの方法として、「放送大学」での学びについて紹介いたします。
目次
放送大学には1つの学部しかありません
放送大学にはそのものずばり「教養学部」という1つの学部しか存在しません。1つの学部の中に
生活と福祉コース
心理と教育コース
社会と産業コース
人間と文化コース
情報コース
自然と環境コース
合計6つのコースがあります。
他の通信制の大学では学ぶことのできる分野に偏りがあるところが多いのですが、放送大学では一般的な総合大学に負けないくらい豊富な科目を学ぶことができます。
1つの科目は開講から4年~6年くらいすると廃止されて、新しくリニューアルされ新規開講されます。ですので、常に時代に最適化された最新の学問を学ぶことができます。
学生の中には10年以上学び卒業を繰り返して、すべてのコースを卒業した方もいらっしゃいます。6つのコースをすべて卒業すると「名誉学生」として表彰されます。
放送授業だけでなくスクーリング(面接授業)も受講できる
放送大学には日本全国に学習センターがあります。放送大学の講義動画の視聴などができるのですが、それだけではなく、学習センターでは「面接授業」と呼ばれるスクーリングが行われてます。
面接授業では教室で大学の先生から直接指導を受けることができます。学習センターは全国各地にあり、それぞれの学習センターでは個性豊かな面接授業が展開されています。
自分が所属している学習センター以外のセンターでの面接授業も受講できます。学生の中では旅行気分で遠方の学習センターの面接授業を受講される方もいらっしゃいます。
面接授業の受講は放送授業と同じように予め受講登録をしておく必要があります。人気のある面接授業は満席になることが多く、その場合は抽選となります。
学習センターの規模によって、用意されている面接授業の数も異なるのですが、やはり都市圏の学習センターの面接授業は抽選になることが多いようです。なお、面接授業1科目の授業料は5,500円で取得単位数は1単位となります。
入学すればインターネットですべての講義動画が見放題
学生専用サイト「キャンパスネットワーク」というのがあり、そこで講義の内容に関する質問や学生専用メールのチェックができます。キャンパスネットワークではすべての放送授業の視聴をすることができます。テレビによる放送授業は1週間に1回のペースですが、インターネットをつかってキャパスネットワークで放送授業を視聴すれば、完全に自分のペースで学習できます。
それだけでなく、自分が受講していない科目の放送授業も視聴できるので、次学期に受講したい科目の予習もできます。
単位認定試験の過去問(2回分)が公式で公開されている
キャンパスネットワークでは単位認定試験の過去問が過去2学期分公開されています。
通学制の大学で過去問というと同じ学部の先輩や受講済みの同級生から譲ってもらうのが一般的ですが、放送大学では2回分の過去問を公式で公開されているので、過去問の有無による学生間の格差が発生しにくくなっています。
ほとんどの科目では問題と解答がセットで公開されていますが、科目によって問題は公開しているけど、解答は非公開というものもあり要注意です。
学士取得に必要な費用は全部で約70万円
放送大学でも学士の資格を取得することができます。ただ他の大学と違うのは学士取得にかかる費用が圧倒的に少ないという点。
学士取得には124単位必要ですが、科目1科目分で11,000円、取得単位が2単位なので、学士取得に必要な学費は
124 / 2 = 62 科目
62 × 11,000円 = 682,000円
入学金 = 24,000円(全科履修生)
学費合計 = 682,000円 + 24,000円 = 706,000円
となります。編入学制度を使えばさらに少ない学費で放送大学の学士になることができるでしょう。
facebookで放送大学の学生さんのためのグループがある
「私は学長です」で知る人ぞ知る、岡部元学長が設立したfacebookグループがあります。学生、元学生、教員など放送大学に関係のある人でしたら、誰でも入会できるグループです。その名も「放送大学バーチャルキャンパス」
かなり活発なグループで、毎日たくさんの投稿がされています。放送大学に入学したらぜひ参加しましょう。
大学院の博士課程まである
放送大学では学部を卒業した後に大学院に進学するという方法もあります。しかし、放送大学の大学院はかなり厳しいようです。ちゃんと研究の計画を立てないと入学すらままならないという・・・
しかし、社会人として働きながら放送大学の大学院を卒業する方もいらっしゃるようなので、ただただ尊敬するばかりです。
放送大学の学割でぜひ利用したい「Prime Student」
放送大学は正規の大学ですので、学生は学割を使うことができます。私はAppleのMacBookAirを学割で買いましたし、映画も学割料金で鑑賞することができます。放送大学に入学すると、ドメインが「ac.jp」のメールアドレスを貰えるので、学生用のWebサービスなどもガンガン利用できます。
ですが、私が一番オススメしたい学割サービスはAmazonの「Prime Student」です。
Prime Studentは以前、Amazon Studentとよばれていたものでして、Amazonプライムを年会費半額で利用できるようになるサービスです。
通常のAmazonプライムは年会費3,900円ですが、Prime Studentは年会費1,900円となります。
Prime StudentはAmazonプライムを半額に使えるだけではありません。Prime Studentならではのサービスがいくつかあります。
その中の特典の1つに、「本を買うと10%のポイントがついてくる」という点が挙げられます。
10%はかなり大きいですよね。実質1割引きで本を買う事ができるのですから。ちなみに本といっても、残念ながらKindle本は対象外です。
さらにコクヨの文房が20%オフで購入できます。
デジタル全盛期ですが、まだまだ学問には紙と鉛筆が必要です。大学で学ぶ学生さんにとって、とてもお得なサービスなのです。
放送大学の紹介は以上です。私は高校を卒業して私立の通学制の大学に進学したのですが、障害者になってしまったため、中退した経験があります。放送大学には社会人として働き始めてから入学したのですが、自分のお金で入学して、仕事をしながら学んでいくのはとても大変ですが、すごく充実しています。
この記事を読んでいる人の中で「学生の時にもっと勉強しておけばよかった」と思っている人がいたら、ぜひ今、放送大学で勉強を再開する、という生き方も選択肢に入れてください。勉強ならいつでもできますよ。