2018年2学期に受講した「ファイナンス入門 ’17」の講義雑感です。
講義概要
好むと好まざるに関わらず、ファイナンスは私たちの暮らしと密接な関係を持っている。ファイナンスは、私たちが経済活動を行う限り直接的・間接的に私たちの生活に影響を及ぼしているのである。しかし、ファイナンスをお金儲けの道具と誤解したり、逆に「お金の話はちょっと・・・」と敬遠したりする人が多いのも事実である。本科目は、ファイナンスに関する正しい知識を習得し、社会におけるファイナンスの役割をより身近に感じ、理解してもらうことを目的としている。そのために、①ファイナンスと市場(第2~8回)、②ファイナンスと企業(第9~13回)、③ファイナンスの広がり(第14回~15回)という3つのテーマで講義を構成し、内容の充実と理解の促進を図っている。
授業の目標
ファイナンスは、ノーベル経済学賞を数多く受賞している分野でもある。その理論の一例を挙げれば、ポートフォリオ理論、CAPM、MM理論、ブラックショールズモデル、行動ファイナンス等をあげることができる。その理論のエッセンスは、各回で紹介される。こうした理論を身につけ、避けることが出来ない経済社会での活動に関する理解を深めることが目標である。
履修上の留意点
講義の内容と様々なメディアで取り上げられる経済記事等の接点に関心をもちましょう。また、より深い理解のために、計算式が出てきたら自分で解いて確認してみましょう。
講義雑感
この科目は中小企業診断士の勉強もかねて受講した。受講登録をしたときにチラっと過去問を見てから登録したが、なんとかなるだろうな、という感想だった。しかし実際に過去問を分析したり、通信指導を提出しようとしても、まったくわからないのである。さて、困った、というのがこの科目の私の実感である。印刷教材の目次は以下の通り。
■1章:ファイナンス概論
■2章:時間の価値と割引現在価値
■3章:株式と債券の価値
■4章:リスクとリターン
■5章:ポートフォリオのリターンとリスク
■6章:CAPM-資本資産評価モデル-
■7章:デリバティブ-派生証券-(1)
■8章:デリバティブ-派生証券-(2)
■9章:資金調達
■10章:財務諸表と財務業績の測定
■11章:資本コスト
■12章:資金運用
■13章:企業価値評価
■14章:情報非対称
■15章:ファイナンスと今日的課題
ファイナンスという性質上、少なからず計算問題が出題される。放送講義の中では計算の概要は紹介されるが、詳しい手順まで解説されない。また印刷教材には計算問題をメインにした章末問題が収録されているが、解答やヒントは一切掲載されていない。ここで章末問題の解答が掲載されていれば、さらによい科目となったと思ったのだが、残念だ。
単位認定試験は択一式で持ち込みは不可である。毎年の平均点が60点を切っていることからわかるように、試験内容はそれなりに難しい。特に計算問題は過去問を分析して、しっかり解けるようになっておくことが必要である。
試験概要 | |
試験結果 | A |
持ち込み | 持ち込み不可 |
難易度 | A |