2020年2学期に受講した「メディア論 ’18」の講義雑感です。
講義概要
21世紀に入って約20年が経過した。メディアは、伝統的な新聞やテレビのようなマス・コミュニケーションの媒体から、モバイル・メディアとSNSに象徴されるような人々が情報を享受すると同時に表現するための媒体へと、なおかつあらゆる社会領域に浸透しそれらを統率する普遍性を帯びた存在へと、変貌した。この変貌は、自我やコミュニティから民族、国家にいたるまで、あらゆることがらに影響を与えつつある。そうしたなかで、私たちはメディアについての新たな思想・理論を必要としている。この講義では、コミュニケーションの媒(なかだち)であるメディアを、歴史/空間という二つの軸で位置づけ、テクノロジー、リテラシー、モビリティ、観光、ワークショップなどに関する学問領域との交流のなかから、新しいメディア論の相貌を描き出していく。
授業の目標
(1)メディア論の基礎的素養を学び、メディアと人間、社会の関係を多元的に理解できるようになること。(2)現代のメディアが抱えるさまざまな問題を構成的にとらえ、それらに当事者意識を持って取り組もうとするメディア・リテラシー(メディアの読み書き能力)を養うこと。
履修上の留意点
日常生活で当たり前のように思われていることがらを批判的にとらえなおすことができるセンスと、学問をたんなる「勉強」としてとらえるのではなく、歴史的、あるいは空間的な想像力をめぐらして、現実社会に対して働きかけるための「批判的実践知」としてとらえる度量を持つ学生の履修を期待している。
※この科目は、情報コース開設科目ですが、社会と産業コース・人間と文化コースで共用科目となっています。
講義雑感
試験概要 | |
試験結果 | A |
持ち込み | 在宅 |
難易度 | A |