2021年2学期に受講した「教育社会学概論 ’19」の講義雑感です。
講義概要
人は生まれながらにして人間であるわけではない。家族という基礎的な小集団の中に生まれ、親密な人間関係を通じて自我の基礎を形成し、やがて一般化された人間関係が縦横に展開する社会集団との接触を通してその社会の文化と規範を内面化して身に付けることにより、一個の自律的な人間となるのである。その意味で人間はすぐれて社会的な存在であるといえる。本講義は、人々が生まれ、育ち、学び、働き、家庭を作り、さらに自らの子どもたちを育て、自己を実現していくというプロセスを縦糸とし、人々がそのプロセスの各段階で関わっていくさまざまな教育の在りようを横糸として、社会的な営みとしての教育の意味と本質を理解していくことを目的としている。あわせて最近の教育状況とそれを巡る環境の変化および今後の課題や展望についても検討する。
授業の目標
今日ほど子どもの教育に社会的関心が集まったことはかつてなかったといえるかもしれない。それほど現代の教育は、数多くの問題に直面しているといえる。この科目は、教育事象を社会事象として捉える観点から、教育と社会相互の関わりに注目しつつ、現代的教育課題の理解と検討に多くの時間を割いて構成されるものである。教員、教育管理者などの教育関係者だけでなく、子どもを育てている(育てた)母親、父親、日本の教育のあり方に強い関心を持つ人たち、企業内教育に関わる人たち等にも履修を勧めたい。
履修上の留意点
本講義は、教育学に関わる基礎的な科目である。そのため、教育学関連の基礎的な関連科目、例えば、「発達科学の先人たち(’16)」「生涯学習を考える(’17)」「学校と社会を考える(’17)」といった諸科目を履修している、もしくは併せて履修することが望ましい。
※この科目は、2016年度以降のカリキュラムの方においては心理と教育コース開設科目ですが、社会と産業コースで共用科目となっています。
講義雑感
試験概要 | |
試験結果 | @ |
持ち込み | 在宅 |
難易度 | B |